まいわしの丸干しとトマトのロースト

鰯食べていますか?

卵と並ぶ「完全栄養」と呼ばれる鰯は、驚くほど脳と筋肉に効きます。

丸干しには生にはないメリットもあります。


|材料

2人分

まいわしの丸干し ... 200g(50g/1匹)

トマト ... 130g(1個)

エクストラバージンオリーブオイル ... 4g


<準備>

オーブンを220~230℃に予熱する。


|作り方

1. 耐熱の器にオーブンペーパーを敷き、半分に切ったまいわしの丸干し、くし型に8等分したトマトを置く。

2. 1.をオーブンに入れ、こんがりと焼く。

3. 焼けたらエクストラバージンオリーブオイルを回しかける。

※ オリーブオイルをかけると香りが良くなりますが、脂質は鰯からも充分摂れるので、お好みで。



|食材について

まいわしの丸干し

古来より親しまれてきた鰯。

たんぱく質、「ビタミンB群」「ビタミンD」「カルシウム」、脳神経の発達を助け、血栓を予防する脂肪酸「DHA(ドコサヘキサエン酸)」「EPA(エイコサペンタエン酸)」など、栄養豊富な食品なのはご存じの通りです。

泳ぐカルシウムと言われるほど「カルシウム」が多く、「カルシウム」吸収を助ける「ビタミンD」が豊富なので、骨を強くするのにも大きな効果があります。

糖代謝を行うクエン酸回路を活発化し、乳酸の代謝を促す「アスパラギン酸」が豊富。「アンモニア」の無害化や体外への排出を促し、疲労回復を促します。

「ナイアシン」「マグネシウム」「アルギニン」など血液循環を促す栄養素も豊富。

丸干しの良い点は、あらかじめ塩味が付いていること、そのまま調理できることなど、調理しやすく扱いやすい点です。

なにより見逃せないのが栄養価が生のものに比べて高まること。

たんぱく質を例に取ると、生=19.2g/100g vs 丸干し=33.3g/100g となります。

などなど、本を1冊書けてしまうほどの良質な栄養素を持つ鰯。身体の成長・強化、脳の活性化、生活習慣病予防といった効果が高いので、積極的に摂りたい食品です。


|トマト

「リコピン」が体の酸化を止め、疲労回復を促進するのは広く知られるところ。

「クエン酸」も疲労回復に有効です。体内でエネルギーを生産をするTCAサイクル(クエン酸回路)の働きを活発にし、脂肪や乳酸を分解してエネルギーを生み出します。

「13-oxo-ODA」(13オキソODA)にも脂肪燃焼作用があります。

「グルタミン酸」は脳内のシナプスの神経を維持する重要な役割があり、脳活動に必要な成分との研究が発表されています。


|脳への効果

鰯の豊富な「トリプトファン」は、ストレス緩和・精神安定に関わるホルモン「セロトニン」のもととなります。

「ビタミンB12」は自律神経に直接作用します。

「アルギニン」は成長ホルモンの分泌を促し、集中力ややる気の向上、うつ病対策にも有効といえます。

「DHA」は頭が良くなる栄養素として有名です。「DHA」は血液脳関門を通過できる数少ない物質で、シナプスを活性化して脳の伝達性を高めます。記憶を司る海馬には、脳の他の部位に比べて2倍「DHA」が含まれ、海馬に直接作用するとのレポートがあります。


|筋肉への効果

鰯のたんぱく質はアミノ酸スコア・100とされるほど良質で、BCAA(「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」)なども豊富なので、筋肉の増強・回復促進の働きが期待できます。

33.3g/100g。生の鶏胸肉(皮なし)が24.4g/100g ですから、いかにたんぱく質が多いかが分かります。

今後は、運動やトレーニング後のたんぱく質摂取には、いわしの丸干しも選択肢のひとつになるかも知れませんね。


|栄養素

エネルギー:244kca

たんぱく質:33.3g

脂質:4.2g

炭水化物:9.6g


エクストラバージンオリーブオイルを除いた場合

エネルギー:207kcal

たんぱく質:33.3g

脂質:5.6g

炭水化物:4.2g


1人分。文部科学省作成の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」に基づいた栄養成分表です。

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