低脂質・高たんぱくでヘルシー、価格も安く、鶏胸は身近な食材ですよね。
調理の仕方によってはパサパサになってしまいますが、今回は液体の中で蒸してしっとり仕上げました。旨味の浸みだしたその液体もジュレにして頂いちゃいましょう。
暑い時にひんやりさっぱり頂けます。
|材料
鶏胸肉 ... 500g(2枚)
タイム ... 2枝
※ 塩(重量に対して1%)をまぶし、冷蔵庫で一晩マリネ。
※ タイムはなくても結構です。ローズマリーなど、お好きなハーブを合わせても香りがよくなります。
コンソメスープ ... 200ml(顆粒コンソメ3g)
※ 鶏から塩分と旨味が出るので、コンソメは薄味なイメージです。
ゼラチン ... 「作り方3.」で説明します
|作り方
1. マリネした鶏胸を薄い部分と厚い部分を巻き込み、バットに入れる。
2. 1.のバットに沸かしたコンソメスープをそそぎ、25分位を目安に蒸し器で火を通す。
※ コンソメは全量バットに入らないと思います。残りも使いますので取っておいて下さい。鶏胸がコンソメに浸りきらなくても大丈夫です。
※ 鶏胸の一番厚い部分に竹串や楊枝を刺し、2~3秒してから唇の下辺りに当ててみて下さい。冷たければまだ芯まで加熱されていません。温かければ芯まで加熱されています。
3. 鶏胸に火が通ったら、タッパーなどの別の容器に移す。
4. バットに残ったコンソメと取っておいたコンソメを計量し、重量に対して1%のゼラチンを用意する。
5. 4.のコンソメを鍋に入れ、沸かす。火から下ろし、4.のゼラチンを加えて溶かす。
※ お使いのゼラチンの説明書に従って調理して下さい。
6. 5.のコンソメを3.の鶏胸の容器に入れ、しっかり冷やし、冷蔵庫で保存する。
※ 一晩かけてしっかり冷やすとジュレ状になります。
7. 鶏胸肉をお好みの大きさにカットし、お皿に盛り付ける。ジュレもスプーンですくって盛り付ける。
※ 今回は粒マスタードを添えました。
|食材について
鶏胸肉
最新の研究では、疲労回復物質「イミダペプチド」が豊富に含まれていることが注目されています。運動したり、長時間集中すると活性酸素が発生し、細胞にダメージを与え、身体や脳を疲弊させます。「イミダペプチド」は、活性酸素を抑えて細胞のダメージを防ぐ効果があるとされています。加熱に強く安定的なので、蒸す、ゆでる、焼く、お好みの調理法を選べます。水溶性なので、蒸す、ゆでるといった料理の時は、スープも飲むのがおすすめです。
「イミダペプチド」はアミノ酸2つが結合してできた「ジペプチド」と呼ばれるもの。消化吸収された「イミダペプチド」は体内で2つのアミノ酸「βアラニン」「ヒスチジン」に分解された上で、血液によって体中に運ばれます。一方、疲れの現場である脳や筋肉にはそれらのアミノ酸を「イミダペプチド」に再合成する酵素が豊富に存在します。そこでは分解された2つのアミノ酸を「イミダペプチド」に再合成し、活性酸素を除去、疲れに対抗するべく働きます。
いまのところ、「イミダペプチド」を効果的に摂れる食品は鶏胸とささみだけだそう。
牛肉や豚肉の数倍の含有率の「ビタミンA」は、皮膚や粘膜の健康を保つ作用があるので、肌荒れや乾燥対策に役立ちます。
コンソメ
家庭ではインスタントの顆粒や固形のものを使うことが多いですよね。
コンソメとブイヨン、案外違いが分からない方もいると思うので、少し解説します。
ブイヨン = 鶏ガラ(丸鶏を加えたりすることも)、香味野菜、水。
コンソメ = ブイヨン、牛赤身のひき肉(スネを使うことが多い)、香味野菜、卵白。
以上が大まかなそれぞれの材料となります。
つまり、コンソメはブイヨンを二次加工した手間をかけた液体なんですね。
いちから丁寧に作ったコンソメは滋味深く、旨味が奥からじんわり出てくるようなイメージで本当に美味しいです。
|脳への効果
「イミダペプチド」が疲れた脳にピンポイントで効き、疲労回復効果があります。
|筋肉への効果
鶏胸は高たんぱくなのは皆さんご存知のところ。
「イミダペプチド」がスタミナを増強し、疲労回復を促すので、筋肉の生成やトレーニング・運動をする上で欠かせない食材です。
|栄養素
鶏胸1枚分
皮あり
エネルギー:370kcal
たんぱく質:54.3g
脂質:14.9g
炭水化物:0.9g
皮なし
エネルギー:274kcal
たんぱく質:54.6g
脂質:4.5g
炭水化物:0.8g
文部科学省作成の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」に基づいた栄養成分表です。
脳にも筋肉にも疲れている場所にピンポイントで効いてくれる「イミダペプチド」を多く含む鶏胸。
普段から積極的に摂って、良いコンディション作りをしたいですね。
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